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	<title>rionaoki.net &#187; Microsoft</title>
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		<title>GoogleがWindowsを捨てた日</title>
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		<pubDate>Wed, 02 Jun 2010 06:51:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[GoogleとMicrosoftとはいろんな分野で競争しているが、ついにGoogleがWindowsの利用を控える方針を打ち出したそうだ。 FT.com / Technology &#8211; Google ditch &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2010/06/4205">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>GoogleとMicrosoftとはいろんな分野で競争しているが、ついにGoogleがWindowsの利用を控える方針を打ち出したそうだ。</p>
<p><a href="http://www.ft.com/cms/s/2/d2f3f04e-6ccf-11df-91c8-00144feab49a.html">FT.com / Technology &#8211; Google ditches Windows on security concerns</a></p>
<blockquote><p>New hires are now given the option of using Apple’s Mac computers or PCs running the Linux operating system.</p></blockquote>
<p>新しい社員はMacかLinuxのPCを使うかを選ぶようになったそうだ。Googleがサービス提供にLinuxを使っているのは有名な話だし、社員の多くはもとからMac/Linuxを利用していると思われるがこの動きはWindowsなしでも業務が可能であるというアピールになる（もっともGoogleと一般企業のITリテラシーの違いがあるので一般化はできないが）。</p>
<blockquote><p>“We’re not doing any more Windows. It is a security effort,” said one Google employee.</p></blockquote>
<p>さらに、セキュリティを理由として挙げることでMicrosoftへの批判にもなっている。実際には最近のWindowsが危険という話はあまり聞かないし、Microsoft Researchには各分野の優秀な人達が集まっているが、Googleの一般への知名度と評判を考えれば影響はあるだろう。</p>
<blockquote><p>While Google is the clear leader in search, Windows remains the most popular operating system in the world by a large margin, with various versions accounting for more than 80 per cent of installations, according to research firm Net Applications.</p></blockquote>
<p>Googleは検索広告市場をコントロールしており、それ以外のあらゆるアプリケーション層およびローカルのOSをコモディティ化しようとしている。その中には当然OfficeやWindowsといったMicrosoftの収益の殆どをたたき出す製品群が含まれる。反対にMicrosoftはオフィス製品とOS製品以外の分野に競争を起こすことで収益を高めている。</p>
<p>Microsoftが<a href="http://rionaoki.net/2010/05/4136">Googleの本丸に切り込む術</a>を見つけられないなか、GoogleのOS市場への進出は順調に進んでいるようだ。さらにローカルのOSよりもアプリケーションマーケットのほうが重要性を増しているのも追い風だ。 AppleがFlashに関してクローズドな方針をとってのは懸案事項だろうが<a href="http://rionaoki.net/2010/04/3916">ウェブ自体を締め出すことはできない</a>ため致命的な問題にはならない。</p>
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		<title>GBSの課題</title>
		<link>http://rionaoki.net/2010/02/3278</link>
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		<pubDate>Tue, 23 Feb 2010 04:00:32 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[あまり日本では見かけないGoogle Book Settlement (GBS)の記事があったので個人的なコメントでも。 マイクロソフト、アマゾンが猛反発 グーグルの書籍デジタル化問題、米公聴会で結論出ず　JBpress &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2010/02/3278">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>あまり日本では見かけないGoogle Book Settlement (GBS)の記事があったので個人的なコメントでも。</p>
<p><a href="http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/2839?page=2">マイクロソフト、アマゾンが猛反発 グーグルの書籍デジタル化問題、米公聴会で結論出ず　JBpress(日本ビジネスプレス)</a></p>
<p>いくつかの問題点が指摘されている。</p>
<blockquote><p><strong>（1）</strong>世界中の作家からの明確な承諾が得られないまま、グーグルが書籍をデジタル化し、それを公開してしまうという問題</p></blockquote>
<p>これは<strong>著作権の国際的調和とアメリカにおけるクラスアクション制度の奇妙な重なりによって生じる</strong>。アメリカの外で生じた著作物も、アメリカ国内で保護されるが、これは当然アメリカの著作権法による。例えばフェアユースなんかも適用されるし、訴訟になればクラスアクションの対象にもなる。よってグーグルは国外の作家をまとめてクラスとして和解することができることになる。</p>
<blockquote><p><strong>（2）</strong>作家などの権利保有者の行方が分からなくなっているいわゆる “孤児書籍” についても、グーグルが勝手に公開してしまうという問題</p></blockquote>
<p>孤児書籍（Orphan Works）とは著作権が存在しているにも関わらず著作権者が発見できないような著作物のことだ。著作権者に連絡が取れなければ二次利用することもできない。</p>
<p>但し、<strong>このような著作物が公開されることは基本的には望ましいことだ</strong>。書籍自体はグーグルがスキャンしていることからも分かるように提携している（大学の）図書館に存在しており、公開されて困るという類の話ではない。より広く公開されることはプラスだ。</p>
<p><strong>問題は、そこで生じる社会的便益を誰が得るかということだ</strong>。権利者が見つからない以上、便益はグーグルと和解の一環として設立されるBook Rights Registryで山分けされることになる。しかし、デジタル化を行うGoogleはともかく、他の作家が孤児書籍からの収益を得る理由はない。これは<strong>クラスアクションを使ってGoogleと作家協会（Author&#8217;s Guild）が孤児書籍を乱用するようなもので正当性を欠く</strong>。Googleがこのような利益を作家協会に供与することで、独占的な形態を確保しているように見える。</p>
<p>そもそも連絡を取ることので出来ない主体をどうクラスとして定義するかという問題もあり、むしろ<strong>立法的に対処することの方が望ましい</strong>だろう。</p>
<p>他にも、グーグルとBBRとの利益の分配方式など検討事項は多いが、<strong>書籍、特に絶版本や孤児書籍、がネットや図書館で簡単に検索できるようになることは素晴らしいことであり、これがうまく解決されることが望まれる</strong>。</p>
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		<title>株主至上主義って？</title>
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		<pubDate>Tue, 05 Jan 2010 10:01:39 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[Lilacさんのページからお越し頂いた方：返答ポストがあるのでご覧ください。 今日は民主党の藤末健三議員の発言がTwitterで大きな話題になった。元となったのは次のブログへの投稿だ： 民主党参議院議員　ふじすえ健三:  &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2010/01/2597">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><em>Lilacさんのページからお越し頂いた方：<a title="「株式」会社は株主のもの" href="http://rionaoki.net/2010/01/2631">返答ポスト</a>があるのでご覧ください。</em></p>
<p>今日は民主党の藤末健三議員の発言がTwitterで大きな話題になった。元となったのは次のブログへの投稿だ：</p>
<p><a href="http://www.fujisue.net/archives/2010/01/post_3407.html">民主党参議院議員　ふじすえ健三: 公開会社法　本格議論進む</a></p>
<blockquote><p>２．最近の<strong>あまりにも株主を重視しすぎた風潮</strong>に喝を入れたいです。今回の公開会社法にて、被雇用者をガバナンスに反映させることにより、労働分配率を上げる効果も期待できます。</p></blockquote>
<p>被雇用者をガバナンスに反映させるというのは、従業員の代表を監査役に入れることだ。このこと自体の是非やそもそも監査役会の有効性など論点はあるが（参考：<a href="http://president.jp.reuters.com/article/2009/11/10/F3363776-C38E-11DE-B3B6-41073F99CD51-1.php">民主党政権の試金石「公開会社法」を斬る</a>）、「あまりにも株主を重視しすぎた風潮」とは何のことだろうか。そして日本にそんな風潮があるのだろうか。</p>
<p>そこで、「株主至上主義」で検索してみたところ、藤末議員が以前に書いた記事がトップに出てきた：</p>
<p><a href="http://nvc.nikkeibp.co.jp/column/nagata/20080228_001068.html">日経トップリーダーonline: 「株主至上主義ではない」からグーグルは強い</a></p>
<blockquote><p>株主が会社の持ち主であるという株主至上主義の資本主義</p></blockquote>
<p>これが「株主至上主義」という単語の定義であり、「あまりにも株主を重視しすぎた風潮」というのはこれのことを指しているのだろう。しかし、この定義には大きな問題が二つある。</p>
<ol>
<li>株主が会社の持ち主であるというのは株式会社の定義である</li>
<li>株式会社を組織形態として強制しているわけではない</li>
</ol>
<p><strong>企業は株式会社という形態をとる必要はないが、それが資金調達に有利なので株主を会社の持ち主にしているのだ</strong>。それを抑制するということは、資金調達が困難になり企業の拡大が阻害されることであって、現状のまま従業員への利益配分が増える（＝労働分配率が上がる）という意味ではない。</p>
<blockquote><p>こうした日本企業の株主重視の姿勢は米国企業の追従といえます。</p></blockquote>
<p><strong>これがアメリカの追従だというが、企業が本当にそんな理由で財務戦略を変更するだろうか</strong>。株主を重視することが資本市場から資金を調達する上で重要だからそうしているだけだろう。そうできない企業は高い調達費用を払うことになり市場で不利な立場に置かれる。</p>
<blockquote><p>グーグルは特殊な株式を導入しています。それはなんと「株式公開前の株主が1株10議決権を持つ」というものです。グーグルには2種類の株式と2階級の議 決権があります。クラスＡの株主は1株あたり1票の議決権しか持ちません。一方、クラスＢの株主は1株あたり10票分の議決権を行使できるのです。</p></blockquote>
<p>グーグルが、創設者に議決権を集中させていることを指摘しているが、これは「株主至上主義」と矛盾するわけではない。まず、<strong>これは創設者という特別な株主に権利を集中しているだけであり、株主が会社の持ち主という枠組みから外れているわけではない</strong>。また、ここでいうクラスBの<strong>株主は議決権が少ないことを承知で株式を購入しているため、既に存在する企業とその株主に対して、新しいルールを導入することとは全く異なる</strong>（注）。</p>
<blockquote><p>グーグルは株主への配当がないようです。実際に最新の会計報告（2007年）を見ると配当は見当たりません。このようなグーグルの株主至上主義をある意味否定するようなスタイルですが、急激な成長を実現していますので、許されているようです。どこまでこのスタイルを貫き通せるかが注目されます。ある意味、「株価は上げるから…」という経営のやり方ですね。</p></blockquote>
<p>配当がないことも挙げられているが、これは成長産業では当たり前の戦略だ。<strong>市場で資金を調達するより内部留保を再投資する方が調達費用は少ないし、既存株主の持分割合も減らない</strong>。<strong>企業にとっても株主にとって都合がいい</strong>のであり、「許されている」わけではない。例えば、マイクロソフトは創業（1986年）以来長年無配当を続けていたが2003年に配当を始めた（参考：<a href="http://www.nikkeibp.co.jp/archives/233/233485.html">ついに配当決めたマイクロソフト</a>）。これは大量の資金を効率的に再投資する対象がなくなったというだけで、「株主至上主義」を辞めたわけではない。マイクロソフトが相変わらず莫大な利益を出していることは言うまでもない。</p>
<p>要するに<strong>創業者に議決権を集中しつつ配当もしないでいるからグーグルが強いのではなく、グーグルが創業者の元で成長しているから議決権を確保したまま無配当を続けても誰も困らないのだ</strong>。</p>
<blockquote><p>わが国の株式市場の三分の一が外資に占められ、流通している株式の7割近くを外資系がコントロールする状況です。株価は外資に決められ、そして外資の要求 に経営陣が応えていくことが求められています。この状況を打破し、雇用を作り、社会に貢献する企業に資金が集まるような仕組みを作れたときこそ、わが国の 産業の競争力がいっそう強化されるのではないでしょうか。</p></blockquote>
<p>これが結論部だ。しかし、<strong>株式市場が外資に占められていること自体は悪いことではない</strong>。それだけ資金が集まるおかげで<strong>企業は安く資本を調達できる</strong>。また、<strong>株主が外資でなくとも、投資家としてリターンを要求するのは当たり前のことだ</strong>。でなければ誰もリスクをおって投資などしない。</p>
<p><strong>「雇用を作り、社会に貢献する企業に資金が集まる仕組み」を作るのは素晴らしいことで、それこそが資本市場の存在意義だ</strong>が株主重視や外資の存在でそれが妨げられているのではない。<strong>外資を含めより多くの資金が入ってくる魅力的な市場を作り、安価な資本が成長する</strong><strong>企業</strong><strong>（＝これから社会に貢献する企業）へと配分されていくようにすることが必要だ</strong>。</p>
<p><strong>むしろ心配すべきは、資本市場が魅力をなくし、外資が逃げだし、企業が拡大のための資本を集められなくなることだろう</strong>。この最悪のシナリオの現実性は増すばかりだ。</p>
<p>（注）この辺はTwitterでの<a href="http://www.twitter.com/moraimon">moraimon</a>さん、<a href="http://www.twitter.com/katozumi">katozumi</a>さんとのやりとりから書きました。</p>
<p>P.S. 藤末議員は立派な経歴をお持ちかつ、ブログ・Twitterで情報を発信されている貴重な政治家なので、こういったネット上での議論を役立てていい方向に持っていってほしい。</p>
<h3>追記</h3>
<ul>
<li>上場時点でGoogleは強かったので「株主至上主義のアメリカだから強いGoogle&#8221;も&#8221;誕生した」というのは言い過ぎだろう。もちろん彼らが上場して大量の資金を手に入れ更なる発展を遂げているのは「株主至上主義」のおかげでもある。</li>
<li>「企業の利益の分け前が欲しければ株を買って株主になればよい」というのはその通り。企業と労働者を二つに分けるのは間違っている。リスクや統治上の是非はともかく持株会などを通じて自社株を保有する従業員は多いはず。</li>
</ul>
]]></content:encoded>
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		<item>
		<title>Googleのプラットフォーム戦略</title>
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		<pubDate>Tue, 22 Dec 2009 21:45:07 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[Googleのオープン・ソース戦略について以前書いたこと（オープンソースは裏切れない）と同じ論旨のエントリーがTechcrunchにあった： Googleの「オープン・ソース万歳」はけっこうだが、いいとこ取りなのは否めな &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/12/2338">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>Googleのオープン・ソース戦略について以前書いたこと（<a title="オープンソースは裏切れない" href="http://rionaoki.net/2009/12/2055">オープンソースは裏切れない</a>）と同じ論旨のエントリーがTechcrunchにあった：</p>
<p><a href="http://jp.techcrunch.com/archives/20091222google-open-when-convenient/">Googleの「オープン・ソース万歳」はけっこうだが、いいとこ取りなのは否めない</a></p>
<blockquote><p>Googleがオープンなのは自社にとって都合がよいときだけだ。Googleが検索アルゴリズムや広告システムのソースコードやデータを公開することなどあるまい。こうした分野の秘密こそがGoogleに巨大な収益をもたらすカギだからだ。</p></blockquote>
<p>その通りだ。Googleは利益を出すことを目的とする営利上場企業であるし、そもそも利益を出さなければ事業は維持できない（参考：<a href="http://rionaoki.net/2009/11/1438">非営利と営利との違い</a>）。これについては前にこう書いた：</p>
<blockquote><p>Googleは無料であること・オープンであることが重要・必要な場合にはオープンソースを使い、コアなビジネスはプロプライエタリにすることで利益を上げているのだ。</p></blockquote>
<p><strong>Googleの行っているビジネスはプラットフォームビジネスだ</strong>。プラットフォームをコントロールし利益をあげるためには、そのプラットフォームが大きくなくてはいけない。MicrosoftがWindows向けのアプリケーション開発を促進したり、Intelがx86上のシステムや関連コンポーネントを歓迎するのと同じことだ。</p>
<blockquote><p>OSや携帯やブラウザや本や、その他あらゆる事業分野がオープン化し、無料化してもGoogleには失うものは何もない―検索と広告で収益が上がる限りは。</p></blockquote>
<p>これは半分正しく、半分間違っている。Googleは携帯・ブラウザ・本をオープン化・無料化することでそこから得られるはずの利益を失っている。Google全体としてはオープン化・無料化した上で検索・広告で収益をあげたほうが最終的に利益が多いというだけだ。</p>
<blockquote><p>マニフェストの中でプロダクト・マネジメント担当副社長の<a href="http://www.crunchbase.com/person/johnathan-rosenberg">Jonathan Rosenberg</a>は「オープンシステムは常に勝利する」と雄弁に説き、Google社員に対して製品をデザインする際にはオープンさを重視するよう求めている。</p></blockquote>
<p>それがGoogleが社員に対してオープン化を推奨している理由だ。ここのソフトウェアを開発する部署にとってはオープン化は利益を生まない。無料である限りそれはコストセンターだ。<strong>プラットフォーム上で動くアプリケーションから稼ごうという誘惑は常に存在する</strong>。そこで重要となるのがオープンソースだ。オープンソースは遡及的なプロプライエタリ化を著作権法により防ぐ。誘惑に乗らないことに法律を使ってコミットするのだ。以前のポストを引用すれば次の通りだ。</p>
<blockquote><p>サービスやAPIはいつでも引っ込めることができるがオープンソースのソフトウェアを引っ込めることはできない。<strong>企業はソフトウェアをオープンソースで公開することにより、それが永遠に公開されつづけることにコミットできる</strong>のだ。</p></blockquote>
<p>これにより、<strong>Googleは自分たちが生み出した携帯プラットフォームを後で囲い込んで課金するのではという懸念やそのプラットフォーム自体が提供されなくなるのではという不安を効果的に払拭できる</strong>。</p>
<p>これはIntelがArchitecture Labでとった戦略と同じだ。IntelはArchitecture Labでの研究の多くを公開・オープン化し、自社内の他の事業部を贔屓しない政策をとった。これによりx86上での開発に参加する企業は安心して活動できた。</p>
<p><strong>デジタル化した市場では企業の成功がネットワーク経済・プラットフォーム市場といった性質の理解に大きく左右される</strong>。製品そのものの質よりもそれをどう販売・運用するかが成功の鍵となるのは皮肉なことだ。</p>
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		<title>ネットのルールなんてない</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/12/2044</link>
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		<pubDate>Mon, 07 Dec 2009 19:28:24 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[ネガティブ記事は好きではないが、これはどうかと思ったので突っ込んでおく： マードック氏にグーグルが譲歩　「ネットのルール」はどう変わる インターネット-最新ニュース:IT-PLUS ここしばらく話題になっているマードック &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/12/2044">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ネガティブ記事は好きではないが、これはどうかと思ったので突っ込んでおく：</p>
<p><a href="http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMIT12000007122009&amp;landing=Next">マードック氏にグーグルが譲歩　「ネットのルール」はどう変わる インターネット-最新ニュース:IT-PLUS</a></p>
<p>ここしばらく話題になっているマードックとグーグルとの対立についての記事だ。</p>
<blockquote><p>デジタル技術や伝送技術などの進歩がネットという新たなコンテンツの流通経路を生み出した。しかし、技術進歩やネットがコンテンツを無料にしたわけではな い。ビジネスモデル（無料モデル）や権利侵害（違法コピーや違法ダウンロード）がコンテンツを無料にしたのである。即ち、技術ではなく人がそうしたに過ぎ ない。ウェブ２．０以来ネット上に定着した「コンテンツは無料」という風潮は不可逆なものではないのである。</p></blockquote>
<p>「技術ではなく人がそうしたに過ぎない」というのはどういう意味だろう。最終的に行動するのは人間なのだから「人がそうした」と言うならなんだってそうだ。<strong>技術が変化し、それに対応して人の行動が変化した</strong>のだ。<strong>「風潮」というものは市場参加者の最適行動の結果に過ぎない</strong>。確かに「コンテンツは無料」という風潮は不可逆ではないが、そもそもの原因である技術進歩の流れが変わっていない以上、人の行動も変わらない。</p>
<blockquote><p>もちろん、「無料」の変革は大変である。一部の新聞社が有料化してもユーザーは無料のところに流れるだけだろう。また、違法コピー・違法ダウンロードを制 圧しない限り、無料の変革はニュース記事を超えてコンテンツ全般には広がらず、「闇の無料の世界」が拡大するだけである。闇金業者が繁盛するような世界と 同じにしてはならない。</p></blockquote>
<p>技術的に違法コピー・違法ダウンロードを制限することはとても難しい。よって「コンテンツは無料」というのが支配的な価格付け戦略になっている。一体これをどう解決するというのだろう。<strong>ネットは自由みたいな原理主義に加担する気は全くないが、技術進歩に逆らうのはコスト的に難しい</strong>。</p>
<blockquote><p>コンテンツを利用して無料モデルで儲けているグーグルなどのネット企業の収益を、コンテンツ側に還元しなくていいのかという問題である。米国ではフェアユース規定が還元しなくていいことの根拠となっているが、結果として「フェア・シェア」が実現されていないのでは、洒落にもならない。</p></blockquote>
<p>いい悪いの基準が全く分からない。<strong>「フェア」という言葉を定義せずに使っても意味がない</strong>だろう。コンテンツ企業がコンテンツを提供し、検索エンジンがそれを表示しているのは両者にとって、そうすることがそうしないことより得だからだ。これはある意味「フェア」ではないか。<strong>結果として実現される配分は法制度に影響されるが、それを論じるには「フェア」の定義についての合意が必要だ</strong>。</p>
<blockquote><p>つまり、マードック氏が第一歩を踏み出し、グーグルはとりあえず最低限の対応をしたが、その結果としてネットの常識がどう変わるかはこれからの勝負なのである。</p></blockquote>
<p><strong>「ネットの常識」でビジネスが動いているのではない</strong>。<strong>ビジネスが動いた結果としてのパターンが「ネットの常識」なのだ</strong>。マードック氏がグーグルから譲歩を引き出したのは彼がコンテンツ生産において市場支配力を持っているからだし、譲歩しか引き出せなかったのはグーグルが検索市場のリーダーだからだ。</p>
<blockquote><p>日本のマスメディアはネット関連の問題では常に受け身であったが、今回ばかりは、行動するなら早く動くべきである。ネット上でのビジネスの「ルールづくり」が常に米国で行われるというのは、もう止めにすべきではないだろうか。</p></blockquote>
<p>アメリカで「ルール」ができて日本に波及するなんてことはない。<strong>アメリカで生じた変化が日本でも生じることで結果としてのパターンが一致するだけだ</strong>。技術は国境をまたいで波及するのでそれは自然なことだし、<strong>ネット関連の技術変化はアメリカから生じるので、「ルール」がアメリカから日本にやってきたように見えるがそれは表面的な問題に過ぎない</strong>。</p>
<p>追記：複数均衡を選択するという意味での「ルール」ならあるかもしれないが元記事の話とは関係ないだろう。もし無料均衡から有料均衡へ飛ぶという話ならそれはカルテルだ。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>マイクロソフトの価格付け</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/11/1855</link>
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		<pubDate>Fri, 27 Nov 2009 04:22:08 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<category><![CDATA[Microsoft]]></category>
		<category><![CDATA[価格付け]]></category>

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		<description><![CDATA[エコノミストが書いているはずなのに何かおかしな記事があったのでコメント： Why Microsoft Doesn’t Understand Win7 Upgrades : Core Economics 著者はWindow &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/11/1855">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>エコノミストが書いているはずなのに何かおかしな記事があったのでコメント：</p>
<p><a href="http://economics.com.au/?p=4712&amp;utm_source=feedburner&amp;utm_medium=feed&amp;utm_campaign=Feed%3A+com%2FJUlM+%28CoreEcon%29">Why Microsoft Doesn’t Understand Win7 Upgrades : Core Economics</a></p>
<p>著者はWindows 7へのアップグレード版の価格設定に文句を付けている：</p>
<blockquote><p>The second lesson I learnt is that Microsoft does not understand how to price an upgrade.</p></blockquote>
<p>マイクロソフトはアップグレードにどう値段をつけるか理解していないという。</p>
<blockquote><p>It is clear enough that one should pay a lower price if you one is upgrading from an earlier version of Windows than if one is not.</p></blockquote>
<p>前のバージョンからアップグレードする客の支払いは少なくてしかるべきだそうだ。しかしこれはそれほど明らかではない。<strong>問題はアップグレードを購入する客と通常版を購入する客がどれだけお金を払う用意があるかということだ</strong>。</p>
<p>アップグレードするユーザーは既にWindowsを長く使用しており、Windowsの価値を高く見積もっている。よって、彼らが値段が違った場合に通常版に乗り換えないのであればアップグレード版を高くするのは理にかなっている。コンピュータに詳しいユーザーであればバックアップしてからフレッシュインストールしてリストアするのが普通だろうが、そうでない人もいるし、まさにそういった人々こそが多くのお金をWindowsに払いそうな客層だ。</p>
<blockquote><p>But in addition, Microsoft charges a different upgrade price depending on whether the installation wipes your original Windows installation before overwriting it. This is plainly wrong because the Utility of Windows 7 minus Utility of your earlier version is <em>the same regardless of how you did the install</em>.</p></blockquote>
<p>さらにマイクロソフトはインストール時に前のバージョンのインストールを消去するかで値段を変えている。Windows 7に価値はインストールによって変わるわけではないのでこれはおかしいと言うが、それは価格を変えることへの反論になっているのだろうか。</p>
<p>もしも、アップグレードの仕方によって顧客がグループ分けでき、グループ毎にWindows 7へ払ってもいい金額が違うのであればアップグレード方法によって価格を変えるのは利益を増やすはずだ。<strong>問題は、何らかの指標によって支払意志額の違うグループに顧客を分けられるかだ</strong>。インストールの方法が価格差別のデバイスとして利用できるかがポイントとなっている。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>再コメント：NTT組織改編問題</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/11/1825</link>
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		<pubDate>Wed, 25 Nov 2009 20:24:33 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
				<category><![CDATA[Regular Posts]]></category>
		<category><![CDATA[Intel]]></category>
		<category><![CDATA[iPhone]]></category>
		<category><![CDATA[Microsoft]]></category>
		<category><![CDATA[プラットフォーム]]></category>
		<category><![CDATA[競争政策]]></category>

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		<description><![CDATA[以前、ソフトバンクモバイルの副社長である松本徹三さんが書かれた「やっぱりNTTの組織改編は必要だ」に「NTT組織改編議論」という題でコメントをさせていただいた。今日、その内容についてありがたいことに松本さんからアゴラ上で &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/11/1825">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>以前、ソフトバンクモバイルの副社長である松本徹三さんが書かれた「<a title="やっぱりNTTの組織改編は必要だ" href="http://agora-web.jp/archives/801293.html">やっぱりNTTの組織改編は必要だ</a>」に「<a title="NTT組織改編議論" href="http://rionaoki.net/2009/11/1662">NTT組織改編議論</a>」という題でコメントをさせていただいた。今日、その内容についてありがたいことに松本さんからアゴラ上で直接反論「<a href="http://agora-web.jp/archives/808753.html">アゴラ : NTT組織改編問題—再論</a>」を頂いたので再コメントしたい。先日は非常に情熱的な記事と評させて頂いたが、それだけではなく細かい議論をされる方だと分かった。</p>
<p><a title="About" href="http://rionaoki.net/about">About</a>にも書いたが、投稿自体は「である」調にしていることを最初に断っておきたい。</p>
<p><a href="http://agora-web.jp/archives/808753.html">アゴラ : NTT組織改編問題—再論</a></p>
<p>構成：</p>
<ul>
<li>但し書き</li>
<li>競争とイノベーションとの関係</li>
<li>スパコン開発</li>
<li>共謀</li>
<li>プラットフォーム企業の垂直統合</li>
<li>マイクロソフト</li>
<li>まとめ</li>
</ul>
<h3>但し書き</h3>
<p>まず本題と関係ない、松本さんの立ち位置に関する部分について：</p>
<blockquote><p>しかし、私が過去1年半以上にわたってブログ上でNTT問題について論じたのは、延30回を超えていると思いますし、日頃からアゴラを読んで頂いている方は、私の経歴を熟知されていると思いますので、毎回その事を断るわけにもいきません。</p></blockquote>
<p>私がアゴラを読み始めたのはつい最近で、自分で調べるまでは気づかなかった（<a title="自己紹介" href="http://profile.livedoor.com/matsumototetsuzo/">松本さんのプロフィール</a>はこちらにある）。もちろん読者との間で同意が取れている場合には構わないだろう。プロフィールなどについてはアゴラがプラットフォームとして提供するのが適当だろう。</p>
<h3>競争とイノベーションとの関係</h3>
<blockquote><p>技術開発の「モチベーション」と「その為の最適組織」は様々であり、「競争」が全てに必要とは私も思ってはおりません。</p></blockquote>
<p>非常に妥当な見解だ。</p>
<blockquote><p>私が繰り返して申し上げているのは、11月11日付のブログ記事でも述べているように、「大きな組織を維持しなければ、まともな技術開発は出来ない」という従来のNTTの主張は誤りであるという事です。</p></blockquote>
<p>その通りだ。競争＝イノベーションではないし、大組織＝イノベーションでもない。松本さんの前回の記事では前者が強く押し出されているようなので指摘しただけで、後者があっているわけでもない。</p>
<p>個人的には、どちらが望ましいかは想定するイノベーションの発生過程（参考：<a title="知的財産権はうまくいかない？" href="http://rionaoki.net/2009/11/1600">知的財産権はうまくいかない？</a>、<a title="Twitterとイノベーション" href="http://rionaoki.net/2009/11/1600">Twitterとイノベーション</a>）や必要な情報の分布（参考：<a title="日本でFacebookは生まれない" href="http://rionaoki.net/2009/11/1685">日本でFacebookは生まれない</a>）で決まると考えている。</p>
<p>現在のIT関連のイノベーションはアイデア指向でユーザーに近いのでNTTないしAT&amp;Tベル研のような大きな組織よりも小さなベンチャーのほうが向いているだろう。結論としては松本さんのそれと変わらない。</p>
<h3>スパコン開発</h3>
<blockquote><p>今、別なところで、たまたま「スパコン開発談義」が盛り上がっていますが、もし、普通の企業ではとても間尺にあわないような「基礎研究」が国として必要な のなら、それは国民のコンセンサスを得た上で、国立の研究所でやればよい事です。（或いは、国の委託研究として富士通などの会社でやればよい事です。）こ れは、「通信事業への競争原理の導入」といった議論とは全く別の次元での議論です。</p></blockquote>
<p>ごもっとも（別なところとは「<a title="スーパーコンピューターを復活してほしい - 西　和彦" href="http://agora-web.jp/archives/802222.html">スーパーコンピューターを復活してほしい</a>」のことで、それに対する私のコメントは「<a title="スーパーコンピューターが必要か" href="http://rionaoki.net/2009/11/1621">スーパーコンピューターが必要か</a>」にある）。</p>
<h3>共謀</h3>
<blockquote><p>寡占体制にならざるを得ない通信事業のような設備産業においては、同業者同士の「共謀」は各事業者にとっては誘惑に満ちた選択です。しかし、誰もが納得できるような理由がなければ、そんな「共謀」は利用者の目にミエミエになってしまいます。</p></blockquote>
<p>これは、松本さんの元記事における</p>
<blockquote><p>この問題は、NTTではなく、NTTの競争相手に聞くのが一番の早道であることに、疑問の余地はないのではないでしょうか？（NTT自身は、本当は競争なんかしたくない筈なのですから。）</p></blockquote>
<p>に対する私のコメント</p>
<blockquote><p>NTTの競争相手にとって最も望ましいのはNTTと共謀することであり、その際の自分の分け前を増やすことだ。</p></blockquote>
<p>を指している。</p>
<blockquote><p>誰もが納得できるような理由がなければ、そんな「共謀」は利用者の目にミエミエになってしまいます。</p></blockquote>
<p>はそれほど明らかではない。生産者・監督官庁・政治家が結託して国民・利用者にとって好ましくない行動をとるのはよくあることだ。消費者・有権者が細かな問題を見過ごす点を政治が利用する。</p>
<p>但し、私はソフトバンク・NTTに関してそれが実際におきる・おきている可能性は非常に低いと思う。過去の経緯を考えてもソフトバンクほど競争的な会社は稀だし、NTT組織改編は目につく話題だ。またこのような議論はそれを明らかにするので共謀はさらに困難になる。ここでもまた、結論としては私の主張と松本さんの主張は変わらない。単に</p>
<blockquote><p>この問題は、NTTではなく、NTTの競争相手に聞くのが一番の早道であることに、疑問の余地はないのではないでしょうか？</p></blockquote>
<p>は正しくないことを指摘しただけだ。完全な回答をするなら、「疑問の余地はあるがこのケースに関して言えばNTTの競争相手であるソフトバンクに聞くのはいい方法だ」となるだろう。</p>
<blockquote><p>「独占・寡占の弊害を防ぎ、利用者の利益を守る」為に、監督官庁としての総務省が存在しているのであるし、そうでなくても、競争環境下にある事業者にとっ ては、利用者の支持と共感を得る事がビジネスに勝ち抜くための必須条件ですから、どの事業者もそんな事を迂闊に行う事はしないでしょう。</p></blockquote>
<p>については、監督官庁たる総務省も事業者もそこまで信用していない。特に日本の多くの官庁はいまだに産業振興といったアジェンダを持っていることもあり、独占・寡占を防ぐという競争政策の適用には消極的な印象が強い。</p>
<h3>プラットフォーム企業の垂直統合</h3>
<blockquote><p>「光通信網」で独占的な立場にあるNTTは、全階層において圧倒的に有利な立場を占める事が出来ると言えます。青木さんご自身もおっしゃっておられるよう に、NTTは、「どうすればトータルで自社に有利になるか」を考えた上で、如何様にも利用条件を定め、全体のビジネスをどんな方向にも誘導出来るからで す。</p></blockquote>
<p>これはシカゴ学派の単一独占利潤定理（One Monopoly Rent Theorem; OMRT）や補完的外部経済内部化（Internalizing Complementary Externalities; ICE）と呼ばれる議論だ（注）。その主な主張は「独占事業者が自社のために最善＝最も利益が高いと考える垂直統合は社会的にも最善＝社会余剰が高い」というものだ。よってNTTが光通信網で独占的であることは、他の階層における彼らの意思決定に規制が必要ないことを意味するということになる。</p>
<p>もちろん、この議論は実は穴だらけだ。例えば、独占的プラットフォーム提供者が価格規制を受けている場合や価格差別を行う強いインセンティブを持っている場合にはうまくいかない。また垂直統合を行わないというコミットメントが行えない場合にはしかたなく社会的に非効率な垂直統合を行うこともある。例えば、Intelは自分たちがアプリケーション市場（主にコンピュータ開発）に不必要に進出しないことを明らかにしている。その方法のひとつがアプリケーション層での研究開発をオープンソースにすることだ。</p>
<p>シカゴ学派の議論がNTT問題にそれほど関係するとは思わない。ただそういった考え方は（アメリカの）競争政策において非常に根強く、そういう考え方もあるという点を紹介した。</p>
<h3>マイクロソフト</h3>
<blockquote><p>欧州委員会は米国司法省よりは厳しい立場を取っており、その「反競争的な行動」に対して相当のペナルティーを課しています。</p></blockquote>
<p>その通りだ。これは欧州委員会と米司法省とのイノベーションに対する考え方の違いを示している。競争政策についてはアメリカが常に先行しているのでヨーロッパも徐々に長期的なイノベーションに対するインセンティブを重視するようになると思われるが分からない。</p>
<p>日本はヨーロッパよりもさらに遅く、競争政策に関する経済理論の適用自体進んでいないようだ。これは松本さんの次の一節に現れている：</p>
<blockquote><p>独禁法に詳しい或る弁護士先生と話したところでは、「光通信サービスにおけるNTTの現状は、独禁法に抵触するものとして、今すぐにでも十分立件できる」との見解でした。</p></blockquote>
<p>エコノミストは原理の問題として、それは競争法の適用が不適切なのだからそれはそれで競争政策を改善すべきと言うだろうが、当事者としてはそんなことよりも早く何とかしてほしいというのは当然の要求だろう。アメリカでも反トラスト関連の裁判が数年に渡るのは珍しくない。</p>
<h3>まとめ</h3>
<p>私のコメント（<a title="NTT組織改編議論" href="../2009/11/1662">NTT組織改編議論</a>）はどれも松本さんの議論を結論として批判しているものではない。議論の根拠の中で不明瞭なものを補足したというのが正確だろう。ブログにおけるやりとりで、NTTを含めた通信市場の競争・イノベーションに関する議論がより精緻になると同時により多くの人の目に触れることはとてもよいことだ。</p>
<p>（注）定訳が見当たらないので即興で訳した。</p>
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		</item>
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		<title>日本でFacebookは生まれない</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/11/1685</link>
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		<pubDate>Thu, 19 Nov 2009 04:55:35 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<description><![CDATA[日本企業の弱点はプラットフォーム化ではなく消費者需要の把握だ： 追記：ちょっと冗長になっちゃったと気にしていたポストにトラフィックが向き始めたので簡単に要約しておきます。 日本企業はプラットフォーム戦略が苦手なわけではな &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/11/1685">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>日本企業の弱点はプラットフォーム化ではなく消費者需要の把握だ</strong>：</p>
<p><em>追記：ちょっと冗長になっちゃったと気にしていたポストにトラフィックが向き始めたので簡単に要約しておきます。</em></p>
<ol>
<li><em>日本企業はプラットフォーム戦略が苦手なわけではない（例：ゲームコンソール）</em></li>
<li><em>苦手なのは需要の把握だ</em></li>
<li><em>ソフトウェア化により需要へ複雑な対応が可能になりその適切な把握が決定的に重要になった</em></li>
<li><em>これは大企業には難しいのでベンチャーが重要←日本苦手</em></li>
<li><em>また細かな需要＝選好は国により違う←日本企業がアメリカ相手とか無理（例：Facebook）</em></li>
<li><em>やっぱそういう問題のない中間財とかで勝負すればよくね？（例：携帯部品）</em></li>
<li><em>とはいっても日本国内での需要把握は重要だからベンチャーまわりはやっぱりなんとかしよう</em></li>
</ol>
<p><em>という感じです。</em></p>
<p><a href="http://agora-web.jp/archives/802765.html">アゴラ : 日本ITの国際競争力</a></p>
<p>「裏の技術力」と「表の技術力」という言葉を取り上げている。前者は基本的には製造技術のことだ。以下に安く質の高いものを作るかという技術であり、日本の製造業が得意にしてきた分野だ。</p>
<blockquote><p>では「表の技術」とは何か。それはすなわち、ネットワークであると山田氏は説明した。</p></blockquote>
<p>それに対して「表の技術力」とはネットワークを作ることだという。例としてiPodとウォークマンとの競争が挙げられている。</p>
<blockquote><p>しかしiPodにはウォークマンにはない魅力があった。それがネットワークだ。音楽配信サービスのiTunes Storeと楽曲管理アプリケーションのiTunes、それに機器のiPodがシームレスにネットワーク化されることによって、どこでも自由に音楽が聴け るという環境を作り上げていたということだ。</p></blockquote>
<p>iPodの魅力はiTunesによるネットワーク化だと指摘されている（但し「ネットワーク」の定義は見当たらない）。記事中ではさらにWindows, Google, Amazon, Facebook, Twitterなどの例から、なぜアメリカがこれらの事業で成功したかについての根拠が挙げられている。</p>
<p><strong>しかし、プラットフォームを制する企業が競争に勝つというのはその通りだが本当に日本企業はプラットフォームが重要な市場に弱いのだろうか</strong>。</p>
<blockquote><p>しかし、80年代までものづくりや企業向けのビジネスで成功を勝ち取ることができていた日本企業はどこもネットワーク化の流れに乗り遅れ（<strong>任天堂など一 部の例外を別として</strong>）、ネットワーク化の流れが特に激しく進行している消費者向けビジネス分野では決定的に後手に回ってしまった。</p></blockquote>
<p>本文中で挙げられている任天堂はゲーム機というプラットフォームビジネスで大成功を収めている。またゲーム機市場においてはSonyもいる。Sonyは前世代から比べるとシェアを落としているが、世界に三社しかいないゲーム機市場において日本の企業が二つ活躍しているというのは見落とせない。<strong>ゲーム機市場はコンテンツ企業と消費者という二種類の参加者が存在し、参加者間に外部性が顕著な典型的なプラットフォーム市場だ</strong>。</p>
<p>また<strong>日本とアメリカだけを考えれば日本が負けているようにみえるが、世界中を見渡せばコンピュータソフトウェアやウェブ上のサービスでアメリカ以外の国の存在感はほとんどない</strong>。別に日本企業が特別にまずい行動をとっているわけではない。</p>
<p><strong>では、日本企業が抱える問題は何か</strong>。<strong>それは消費者需要の把握だ</strong>。ゲーム機市場の場合これはそれほど大きな問題にならない。ゲーム機に求められる要素はそれなりに決まっているし、何よりも企業は複数のゲーム機を消費者に提供するわけではない。互換性が重要でアップデートのきかないゲーム機は基本的に一世代に一つで、異なるのはサードパーティーが開発するコンテンツだ。プラットフォーム企業は、ゲーム機の性能と生産コストを決定し、あとは基本的に価格と生産量で競争する。</p>
<p>それに比べるとiPodの設計は非常に難しい。物理的な設計が困難なのではない。音楽プレーヤーはプレーヤーというハードウェアの上で動くソフトウェアと接続先のコンピュータで動くソフトウェアを合わせてはじめて機能する。そして、このソフトウェアにはハードウェアにはない大きな特徴がある：</p>
<ul>
<li>さまざまな機能・インタフェースがありうる</li>
<li>簡単にアップデートできる</li>
</ul>
<p><strong>根本にあるのはソフトウェアの柔軟性だ</strong>。製品が複雑なインターフェースで消費者によりきめ細かい対応をできるようになったため、生産者は消費者が欲しがっているものを的確に、そう値段と性能だけではなく、把握して提供する必要が生まれた。ネットワークは音楽プレーヤーに求められていたことの一つだ。</p>
<p><strong>日本企業はプラットフォーム市場で競争できなかったわけではなく、プラットフォームが必要とされているということに気づかなかったというのが正確だろう</strong>。</p>
<p>ではなぜ日本企業がプラットフォームの重要性に気づかなかったのだろうか。それは<strong>日本企業が消費者から非常に離れて活動している</strong>ためだ。i-modeの使えないドコモの役員のように、企業が消費者の需要を把握できていない。その<strong>原因の一つは、お馴染みの労働市場の硬直性だ</strong>。アメリカでも大企業が消費者の細かい需要を理解しているわけではない。把握した社員が独立したり、若い人が会社を立ち上げることで需要を的確に捉えた製品が市場に供給される。これが日本の労働市場では難しい。</p>
<p>しかし、これだけが日本企業が「国際」競争力を持たない理由ではない。<strong>もう一つは、日本市場が世界市場とは異なることだ</strong>。日本企業は日本市場の動向なら適切に読めるかもしれないが、例えばアメリカの大学生が何を欲しているかを知るのは難しい。アメリカ支社を作ることも、アメリカ人を雇うこもとできるがアメリカ人が自分たちで必要だと思ったから立ち上げたような会社に勝てる理由がない。</p>
<p>Facebookが分かりやすい例だ。<strong>日本の企業がFacebookを作れただろうか</strong>。<strong>どれだけ人材がいて資本があってもFacebookができることだけはない</strong>。参加者が本名を名乗り、自分の顔写真をのせ、在籍・出身大学から勤め先まで公表するソーシャル・ネットワークサイトが日本で生まれることはないのだ。それは、<strong>ベンチャーキャピタル不足のせいでも技術者不足のせいでもなく、日本とアメリカは違うという話だ</strong>（注）。そして、ネットワーク効果の高い分野で世界最大の市場を取れないことは決定的な弱点となる。ある意味どうしようもない。</p>
<p><strong>ソフトウェアにより消費者需要を把握することが重要になった時代に、日本企業が世界市場で競争するのは非常に難しいことが分かるだろう</strong>。ではどうするか。二種類の方向性がある。</p>
<ol>
<li>一つは、（労働市場・資本市場の問題は解決したうえで）<strong>企業が真に国際化することで世界で求められる製品を提供する</strong>こと、</li>
<li>もう一つは、<strong>需要の把握が決定的な市場を避け、輸入に必要な外貨は他の産業で稼ぐこと</strong>だ。</li>
</ol>
<p>一つ目の道は現実には厳しいだろう。アメリカでも大企業は消費者需要の把握を苦手としている。また、前述したように日本以外の国、例えばヨーロッパの国々、でもアメリカの需要を把握できていない。そして、日本は世界で最も国際化していない国の一つだ。</p>
<p>残るのは二つめの道だ。これは現在であれば自動車など日本が極めて強い産業に注力していくことを意味する。例えば、携帯電話本体ではガラパゴス状態の日本だが<a title="Invisible but indispensable" href="http://www.economist.com/displaystory.cfm?story_id=14793432">携帯に使われている半導体においては圧倒的なシェアを誇っている</a>。何も最終消費財だけが市場ではない。</p>
<p><strong>もちろんそうした産業で外貨を稼ぐことは、労働市場や資本市場を改革しない理由にはならない</strong>。ハードウェアのソフトウェア化、産業のサービス化は進む一方であり、日本でもベンチャー企業が消費者心理を理解した製品を提供していくことはさらに重要になる。単に、そこから生まれた製品が世界を制することはないというだけだ。</p>
<p>（注）<a title="アメリカは実名志向か" href="http://rionaoki.net/2009/11/1523">匿名性に対する態度は労働市場の硬直性に依存している</a>ので、本当に労働市場が流動化すればFacebookが生まれることはありうる。しかし、ベンチャーに行く若者が増える程度の変化では関係ないだろう。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>Sun-Oracle合併</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/11/1516</link>
		<comments>http://rionaoki.net/2009/11/1516#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 13 Nov 2009 09:49:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
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		<category><![CDATA[Microsoft]]></category>
		<category><![CDATA[オープンソース]]></category>
		<category><![CDATA[競争政策]]></category>

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		<description><![CDATA[まだ欧州委員会からのプレスリリースは出ていないが一応紹介： CBC News &#8211; Technology &#38; Science &#8211; EU objects to Sun-Oracle deal  &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/11/1516">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>まだ欧州委員会からのプレスリリースは出ていないが一応紹介：</p>
<p><a href="http://www.cbc.ca/technology/story/2009/11/10/eu-sun-oracle.html">CBC News &#8211; Technology &amp; Science &#8211; EU objects to Sun-Oracle deal</a></p>
<p>オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収提案は今年の四月に発表され、七月には株主の承認がおりている。八月には<a title="Oracle wins U.S. approval to buy Sun Microsystems" href="http://www.reuters.com/article/rbssTechMediaTelecomNews/idUSN2053486920090820">米司法省の許可もおりている</a>し、つい先日にはその司法省から欧州委員会に向けて、合併が<a title="DEPARTMENT OF JUSTICE ANTITRUST DIVISION ISSUES STATEMENT ON THE EUROPEAN COMMISSION'S DECISION REGARDING THE PROPOSED TRANSACTION BETWEEN ORACLE AND SUN" href="http://www.justice.gov/atr/public/press_releases/2009/251782.htm">反競争的でない旨の発表</a>までなされている。</p>
<blockquote><p>European antitrust regulators have formally objected to Oracle Corp.&#8217;s $7.4-billion US takeover of Sun Microsystems Inc., citing concerns that the takeover could hurt competition in the database market.</p></blockquote>
<p>問題となっているのはサンが昨年買収したMySQLの存在だ。言うまでもなくオラクルはデータベースを中心としたソフトウェア企業でその規模はマイクロソフトに次ぐ世界二位だ。</p>
<p>欧州委員会が合併に反対した詳細な理由がないと何とも言えないが、この合併反対はかなり不思議な気がする。合併においては、合併前の企業同士が同じ市場で争っているかが主な争点となるが、OracleとMySQLは対象となる企業の規模がまったく異なる。またデータベース業界にはIBM, Microsoft, Sybaseなど競争相手も多く、合併によって価格を上昇させることはできないだろう。またMySQLはGPLで公開されており、第三者がフォークすることもできる。</p>
<p>一つ考えられるのはオラクルの過去の買収歴を懸念していることだ。オラクルは<a title="List of acquisitions by Oracle" href="http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_acquisitions_by_Oracle">企業買収を成長戦略の柱としている</a>。有名なPeopleSoftの買収に加え昨年はBEAを買収、データベース以外でもCRMのSiebelなど毎年多くの関連企業を買収している。個々の買収が反競争的でなくても、生産性の向上が示せないような買収を続けることに反対しているのかもしれない（実際PeopleSoftの社員の大多数は既に離職している）。</p>
<p>しかし、競争当局が不明瞭な方針をもっているのは企業に不確実性を与える点で望ましくない：</p>
<blockquote>
<p>The uncertainty caused by the EU probe is costing Sun $100 million US a month, Oracle CEO Larry Ellison has said. When Sun released its first-quarter results last week, it revealed a revenue decline of 25 per cent, as competitors IBM and HP, among others, benefited from customer unease over Sun&#8217;s future.</p></blockquote>
<p>合併承認に時間がかかることは社会的な損失を生む。</p>
<p>ちなみに、以下の一節は誤りなので指摘しておく：</p>
<blockquote><p>Oracle is the market leader in proprietary database software — the kind that is protected by copyright.</p></blockquote>
<p>GPLもまた著作権によって保護されている。単に変わったライセンスを持っているだけだ。</p>
]]></content:encoded>
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		</item>
		<item>
		<title>Netflixのストリーミング</title>
		<link>http://rionaoki.net/2009/10/1164</link>
		<comments>http://rionaoki.net/2009/10/1164#comments</comments>
		<pubDate>Fri, 30 Oct 2009 18:25:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Rion</dc:creator>
				<category><![CDATA[Regular Posts]]></category>
		<category><![CDATA[Linux]]></category>
		<category><![CDATA[Microsoft]]></category>
		<category><![CDATA[Netflix]]></category>
		<category><![CDATA[メディア]]></category>
		<category><![CDATA[価格付け]]></category>
		<category><![CDATA[競争政策]]></category>

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		<description><![CDATA[映画DVDレンタル最大手のNetflixは最近ストリーミングに力を入れている。DVDの場合、頼んでから届くまで時間がかかるがストリーミングならその場で鑑賞できる点が受けている。NetflixにとってもDVDを大量に在庫す &#8230; <a href="http://rionaoki.net/2009/10/1164">Continue reading <span class="meta-nav">&#8594;</span></a>]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>映画DVDレンタル最大手のNetflixは最近ストリーミングに力を入れている。DVDの場合、頼んでから届くまで時間がかかるがストリーミングならその場で鑑賞できる点が受けている。NetflixにとってもDVDを大量に在庫する必要が減るという利点がある。</p>
<p><a href="http://www.readwriteweb.com/archives/netflix_to_launch_streaming-only_servicebut_not_in_the_us.php">Netflix to Launch Streaming-Only Service&#8230;but Not in the U.S.</a></p>
<blockquote><p>Unfortunately, this new streaming-only option won&#8217;t be available to any Netflix subscribers in the U.S.</p></blockquote>
<p>Netflixはストリーミングだけのサービスを売り出すと報道されているが、アメリカでは提供されないそうだ。</p>
<blockquote><p>Hastings wouldn&#8217;t reveal which overseas market would be first to get the new service &#8220;for competitive reasons,&#8221; but he did say that their initial approach is to prove their model before offering the expanded service in other countries.</p></blockquote>
<p>その理由として、ビジネスモデルを先に海外で試したいという理由を挙げている。さらに、</p>
<blockquote><p>It&#8217;s likely that Netflix wouldn&#8217;t even go this route if they had their way, but apparently, DVDs-by-mail isn&#8217;t an option for them overseas.</p></blockquote>
<p>郵便を利用したDVDレンタルというシステムは異なる郵便システムを持つ国で成り立つかも分からない。</p>
<p>ではアメリカではストリーミングだけのオプションを提供しないことには他の理由はないのだろうか。社長は次のように発言している。</p>
<blockquote><p>&#8220;Everybody also wants to get DVDs,&#8221; <a href="http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5i-Vc5U0Lh2d2C0FK5TizPe1WlYAwD9BGFLJ82">said Hastings</a>. &#8220;All the new releases are on DVD, the vast catalog is on DVD. When there is demand, it will make sense for us to meet that demand for streaming only.&#8221;</p></blockquote>
<p>アメリカ人はみなDVDレンタルサービスも欲しがるため、ストリーミングのみのプランは必要ないということだ。しかし、この発言は真実を語っていない。<strong>仮にほとんどのアメリカ人がストリーミングとDVDレンタルという二つのサービスを両方需要していたとしても、個別にも提供したほうが利益は増えるはずだ</strong>からだ。</p>
<p>直感的に言うと、個別にサービスを提供すれば、<strong>Netflixは合わせたパッケージの価格に加え二つの個別価格という三つツールを使うことができる</strong>ため、一つの場合にくらべれば最低でも同じだけの利益は得られる（財が大量にあれば個別の価格付けのための費用が発生するだろうがNetflixにはあてはまらない）。ストリーミングに強い選好がある人、DVDレンタルに強い選好がある人、どちらも特別に欲しいわけではない人という<strong>三つのグループに別々の価格を割り当てる価格差別の一種と捉えてもよい</strong>。</p>
<p>では何故Netflixは個別のサービス提供を行わないのだろうか。Netflixが主張するように、適切な価格付けのための実験を先に行う必要があるということも考えられる。実際の価格付けは難しいのでこれは頷ける。しかし、ストリーミングやDVDレンタルへの需要や提供できるサービスの質は国によって大きく異なるだろうから海外でやってみたからといってそれがアメリカに適用できるかは疑わしい。</p>
<p>もう一つの解釈はNetflixがDVDレンタルにおける優越的な立場を利用してストリーミング市場での地位を確保しようしているというストーリーだ。NetflixはDVDレンタルにおいては非常に大きなシェアを持っているが、この業界の未来がストリーミングにあるのは明らかだ。抱き合わせにして提供することで、NetflixのDVDレンタルが欲しいひとはストリーミングにおいてもNetflixを利用することになる。このような戦略の有効性については改めてまとめたい。</p>
<p>記事では、もしストリーミング単独サービスへの需要がないとして、そのことがどうハリウッドの販売戦略と結びついているかについて論じられている。興味を持ったかたはどうぞ。</p>
<p>P.S. NetflixのストリーミングはSilverlightを利用しているためLinuxでは動作しない。Silverlight採用においてMicrosoftがどのような取引を行ったかも気になるところだ。</p>
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