ひたすら作業効率を上げようと時間を節約するのは的外れというのはその通りだ。
The Myth of Efficiency « The Baseline Scenario
The various possible routes were different paths through a grid that included some stop signs and some street lights; the best route involved slowing down at one intersection, looking to see if what color the light at an intersection was, and making a decision based on that.
あらゆる局面で時間を節約することを車のルートを決めることに例えている。一番いいルートというのは最短距離ルートではなく、一定の場所で止まることもあるし、途中で得た情報を使って変わることもある。
But there is a serious fallacy in this argument: the assumption that the constraint on productivity is time at your desk.
プリンターをデスクに近づけることによってデスクにいる時間を増やして生産性を上げるという例が取り上げられている。しかし、それによって総合的な生産性が上がるのはデスクにいる時間がボトルネックになっている時だけだ。最適化問題を考えれば明らかだ。制約していない条件を緩めても目的関数は最適化されない。(既に個人により最適化が行われているとして)最終的な効率性を上げるには制約条件を見つけてそこを改善するしかない。
- 一日にこなすべき仕事の量(の認識)
- やる気(motivation)
- つまらなさ(boredom)
以上のような要因が本当の制約条件として挙げられている。一つ目はアメリカでは顕著で、自分がすべきだと思う仕事が終わると帰宅する人が多いのでこれが制約になっていることがある。日本では当てはまらないが、逆に誰もが長くオフィスにいるのでやはり時間が制約ということはやはりないだろう。やる気やつまらなさは最も重要な要素だろう。一日中(知的な)作業に従事して生産性を維持するのは不可能なので、時間だけ伸ばしてもしょうがない。逆に、単純作業であれば時間の節約は効果的だ。例えば採点作業は論述でなければ全く頭を使わない。
I should have emphasized that I agree with the basic point that there are vast, vast inefficiencies in the economy that, if eliminated, could have enormous benefits for all of us. In particular, we could make much more use of automation, especially through the expanded use of software (if we could find software companies that make software that works well, that is).
追記としてコンピュータソフトウェアの利用の利点が取り上げられているがこれは重要だ。ソフトウェアは時間を増やすだけでなく頭脳を節約する。時間を節約しようと努めるよりどれだけ頭を使わないで済ませられるかを考えた方が結果として効率的だろう。
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