最近、バークレーの中心部の再開発計画に対して、投票を求める署名活動がそこら中で行われている。
Berkeley downtown foes promote petition – Inside Bay Area
計画は、市中心部の容積率規制を緩めて高層化を目指すというもの。これにより家賃レベルの低下・商業スペースの拡張に加え、自動車通勤の現象が予想される。バークレーに三つの駅(North Berkeley, Downtown Berkeley, Ashby)が存在するが徒歩十分以内で駅まで到達できる地域はかなり少ない。
市内全体を見ても、高層建築は大学関連を除けば非常に限られており、主に2階建て以下である。これは地価の高さを考えれば異常ともいえる(1ベッドルームは$1,000を切ることはない)。さらに政治風土を反映してか家賃規制が多くの住宅にかかっているため住宅の供給が少なく売り手市場だ。
この計画に反対している人々の主張は、
There’s a huge percentage of people in this community who are not being served by affordable housing.
低価格な住居とされる割合が少なすぎるというものだ。しかし、容積率を上げることは家賃の低下をもたらすわけで、一部のスペースの価格を規制することは一般的な家賃規制と同じ効果しかもたらさない。自分が価格規制されている住居に入れれば得だが、それ以外のひとは損をし、総合的にはマイナスである。
一方、容積率増加に反対することで直接利益を得る人もいる。それは現在市内に不動産資産を所有している人だ。彼らにとってはあらゆる供給増加は望ましくない(それが自分の資産に関するものでない限りにおいて)。
signature gatherers, some who are getting paid about $2 a signature
署名を集める人の中には署名一つにつき$2の報酬を受け取っている人もいるとのことで、やはり強い経済的利害を持ったグループが署名活動を推進していることは間違いないように思われる。