https://leaderpharma.co.uk/ dogwalkinginlondon.co.uk

グーグルの入社試験

The Business Insiderがグーグルの入社試験を集めたブログ記事から15個を選んで説明している:

15 Google Interview Questions That Will Make You Feel Stupid (GOOG)

どんな能力・知識がグーグルで求められているのだろう。個人的に気に入ったのは以下の四つだ。

  • In a country in which people only want boys, every family continues to have children until they have a boy. If they have a girl, they have another child. If they have a boy, they stop. What is the proportion of boys to girls in the country?
  • Why are manhole covers round?
  • How many times a day does a clock’s hands overlap?
  • Explain the significance of “dead beef”

一つ目は以前、男女格差指数のエントリーで説明したものだ。男子を好む国で、全ての家庭が男の子を生むまで子供を作り続けるとしたら、その国の男女比はどうなるか?答えは1:1だ(一人生むのときの男女比なので厳密には1:1ではない)。男が多くなると答えたら一発アウトだろう。以下以前書いた説明:カップルの数が[latex]N[/latex]で、男児が生まれる確率が[latex]p\in(0,1)[/latex]だとする。1人目は全カップ ルが生み、男[latex]N p[/latex]人で女[latex]N(1-p)[/latex]人だ(整数問題は考えない)。2人目を生むのは1人目が女だった [latex]N(1-p)[/latex]組みのカップルで、男[latex]N(1-p)p[/latex]人・女[latex]N(1- p)^2[/latex]人を生む。[latex]n[/latex]人目として生まれる男は[latex]N(1-p)^{n-1}p[/latex] 人で女は[latex]N(1-p)^n[/latex]人だ。何人目であっても生まれる子供の男女比は[latex]p:1-p[/latex]であ り、当然その無限和の比も[latex]p:1-p[/latex]だ([latex]\sum_{n=1}^{\infty}N(1-p)^{n- 1}p=N[/latex]人対[latex]\sum_{n=1}^{\infty}N(1-p)^n=N \frac{1-p}{p}[/latex]人)。

二つ目はマンホールが丸い理由だ。これはマンホールが穴に落ちないためだ。四角かったら、辺を対角線に持ってくれば下水溝にマンホールを落とすことができる。

三つ目は時計の分針と時針が一日に重なる回数を聞いている。小学校でやったことがあるだろう。分針は一分間に[latex]\frac{360}{60}=6[/latex]度回転し、時針は一分間に[latex]\frac{30}{60}=0.5[/latex]度回転するので前者が後者に一周差をつけて追い越すには[latex]\frac{360}{6-0.5}=\frac{720}{11}\approx 65[/latex]分かかる。よって24時間の間に[latex]\frac{60\times 24}{720/11}=\frac{1440\times 11}{720}=22[/latex]回重なるはずだ。

最後が一番難しいだろうか。dead beefというのは別に牛のことじゃない。これが十六進数だと分かれば合格だろう。歴史的にデバッグのために使われきた数でHexspeakという。

おもしろいと思った方は他の問題もどうぞ。

グーグルの入社試験」への4件のフィードバック

  1. 分針は1日に24周、時針は2周するので、1日につき分針が時針を24−2=22回追い抜くという解は?

    10(僕がAliceですか)、11、13番を考え中です。

  2. >分針は1日に24周、時針は2周するので、1日につき分針が時針を24−2=22回追い抜くという解は?

    完璧です。男女比の問題と同じで、分かる人には何の計算も必要ない類の問題ですね。私はどうも証明しないと安心できない性質なもので。

    >10(僕がAliceですか)、11、13番を考え中です。

    そうですAliceですw。多分回答するときもAlice needs to…とか答えると評価アップかも。

  3. 統計学科の友人でIT企業の面接を受けた人が、電話面接でアルゴリズム関係の質問を受けたと言っていました。内容は忘れましたが、100万個のデータから1番大きいものを見つけるにはどうするのが一番早い?みたいなやつ。統計と関係ない問題なんですけど。。。Googleを受けた友達もいましたが、かなり難関なようで早い段階で落とされてました。

  4. その質問はCSの人以外に聞いても。。。というかアルゴリズムなんて調べればいいだけだと思いますが。。。

    うちの学部の先生がGoogleのChief Economistですが、統計屋さんも積極的に採用してると言っていたので、もっと統計フレンドリーな面接もあるかもしれません。

    こっちだと日本のGoogleのパフォーマンスは大変不評なようですけど。

コメントは停止中です。