Google+とアイデンティティ

最近、IT関係のサイトでよく見るこの話題。もとになっているのはエリック・シュミットの以下の発言。

He (Eric) replied by saying that G+ was build primarily as an identity service, so fundamentally, it depends on people using their real names if they’re going to build future products that leverage that information. 

GoogleはGoogle+を個人のアイデンティティ・サービスと考えているということ。そして実名というアイデンティティを利用するのが一番生産的だと述べている。しかし、もし生産性が理由ならユーザーは実名を強要しなくても自分から実名を利用するはずであって、実名制を取る理由にはならない。

ではGoogleはなぜ実名制を採用するのか。Googleが実名を使うことがGoogleにとって(広告を売る上で)利益になるからだという意見もある。だが、これもやはり的を外している。Googleにとって必要なのは各アイデンティティが誰に紐付けされているかであって、ユーザーが実名をGoogleに明らかにしている限り、実名を表示してサービスを利用してもらう必要はない。むしろGoogleだけが実名を知っているほうが都合がいいだろう。

実名制を採用する一番の理由は戦略的なものに思える。Googleは何かを消費者に提供するとか、このサービスで自分の利益を伸ばすといったことを主眼に置いているのではなく、Facebookと競争するということを目的にしているのではないだろうか。もしGoogle+が多くのユーザーを獲得し利益につながったとしてもFacebookがそのままならGoogleの目的は達成されるとは思えない。