英語はリンガフランカとして世界中で利用されているが、その地位に対する懐疑論。
The future of English: English as she was spoke | The Economist
The Economistはこんな記事掲載していていいの?というレベル。英語時代の終焉的な煽りタイトルに長い前置きがある割に、その内容は昔からある技術が全てを解決するというものだ。
- 英語のネイティブは330Mほどしかいない(話者は1B以上)
- ナショナリズムが公用語化を阻む
- 機械翻訳の発展が公用語の必要性自体をなくす
一つ目はナンセンスだ。あくまで第二言語・リンガフランカとしての英語の話しをしているのだからネイティブの数はそれほど問題ではない。そんなことを言ったら長く学術分野で使われてきたラテン語なんてろくに使われていない。
二つ目もリンガフランカとしての英語には関係ない。誰も世界中で英語が母語になるなんて話はしていない。
最後のIT技術の発展云々は可能性としてはありうるが、それがいつになるかは誰にも分からない(言語学者である著者がそれを知っている理由もない)。過去のリンガフランカを例に出して英語も永遠には続かないと書いてあるが、100年後・200年後どうなるかなんて話は普通の人にとってどうでもいいことだろう。今までのところIT技術の発展は言語の壁を取っ払うよりも、情報の共有を通じて言語≒英語の価値を上げる方向に作用している。10年・20年使えそうな技術なら習得する理由としては十分過ぎる。