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マイクロソフトの価格付け

エコノミストが書いているはずなのに何かおかしな記事があったのでコメント:

Why Microsoft Doesn’t Understand Win7 Upgrades : Core Economics

著者はWindows 7へのアップグレード版の価格設定に文句を付けている:

The second lesson I learnt is that Microsoft does not understand how to price an upgrade.

マイクロソフトはアップグレードにどう値段をつけるか理解していないという。

It is clear enough that one should pay a lower price if you one is upgrading from an earlier version of Windows than if one is not.

前のバージョンからアップグレードする客の支払いは少なくてしかるべきだそうだ。しかしこれはそれほど明らかではない。問題はアップグレードを購入する客と通常版を購入する客がどれだけお金を払う用意があるかということだ

アップグレードするユーザーは既にWindowsを長く使用しており、Windowsの価値を高く見積もっている。よって、彼らが値段が違った場合に通常版に乗り換えないのであればアップグレード版を高くするのは理にかなっている。コンピュータに詳しいユーザーであればバックアップしてからフレッシュインストールしてリストアするのが普通だろうが、そうでない人もいるし、まさにそういった人々こそが多くのお金をWindowsに払いそうな客層だ。

But in addition, Microsoft charges a different upgrade price depending on whether the installation wipes your original Windows installation before overwriting it. This is plainly wrong because the Utility of Windows 7 minus Utility of your earlier version is the same regardless of how you did the install.

さらにマイクロソフトはインストール時に前のバージョンのインストールを消去するかで値段を変えている。Windows 7に価値はインストールによって変わるわけではないのでこれはおかしいと言うが、それは価格を変えることへの反論になっているのだろうか。

もしも、アップグレードの仕方によって顧客がグループ分けでき、グループ毎にWindows 7へ払ってもいい金額が違うのであればアップグレード方法によって価格を変えるのは利益を増やすはずだ。問題は、何らかの指標によって支払意志額の違うグループに顧客を分けられるかだ。インストールの方法が価格差別のデバイスとして利用できるかがポイントとなっている。