ランダム選挙

選挙に関する面白い提案があったのでご紹介。

Fewer Voters Are Better Voters

The reason so many bad policies are good politics is that so many people vote: about 62 percent of adults at the last general election, both in Great Britain and in the United States.

どうして、どうしようもない政策が政治的に遠ってしまうのか?ロビー活動がその原因として挙げられるが、そのロビー活動が効果的なのはあまりにも投票する人数が多いからだという。

This is the position of voters in a general election. Each individual’s vote makes no difference to the outcome. Even marginal districts are won with majorities of hundreds.

自分の投票が結果に与える確率はほぼゼロなので結果を目的に投票するインセンティブはない。これは直接民主主義でも変わらない。

The answer is not to increase voter turnout. On the contrary, the number of voters should be drastically reduced so that each voter realizes that his vote will matter.

ここまではよくある話だが、次の展開が面白い。人数が多いことが問題なら減らせば良いという。選挙区毎に例えば十二人をランダムに選んで投票させればいいと提案されている。

ランダムに選択し投票を強制することで、世代によって投票率が違うといった問題は回避できる。また、個々人の投票が結果に大きな影響を与えるため考えて投票させることができる。

To safeguard against the possibility of abuse, these 6,420 voters would not know that they had been selected at random until the moment when the polling officers arrived at their house. They would then be spirited away to a place where they will spend a week locked away with the candidates, attending a series of speeches, debates and question-and-answer sessions before voting on the final day.

買収の問題を防ぐために事前には知らせずに、該当者は連行され(spirited away)、一週間候補者と共にスピーチ・ディベート・質疑応答を行うという。人数が少なければこういった啓蒙にかかる費用も小さくなる。

All of these events should be filmed and broadcast, so that everyone could make sure that nothing dodgy was going on.

これらの内容をさらに録画・放映することで疑わしいことが行われないことを担保するそうだ。

人権の問題などいろいろと弊害もあるし、実現する見込みは皆無だが、思考実験としては面白い。

ランダム選挙” への7件のコメント

  1. (ツイッターからたどり着きました)
    ランダム選挙面白いですね!

    ちなみに私は別のランダム選挙を考えておりまして・・・・。

    日本の選挙においては、地盤との癒着が激しい→よって、候補者は毎回自分の選挙区をランダムに割り当てられる、という選挙システム。これも別の意味で政治家が投票してもらう有権者をランダムに割り当てられるという意味でにてますね。

    まあ、両方とも実現される可能性は低いでしょうが、思考実験として。

    • これまた実現可能性がゼロに近いw。

      政治家が選挙区毎になっているのは有権者の要望を吸い上げるという目的がある(はず)なので、そこを動かすのはどうでしょうか。

      政治制度は穴だらけなのでいろいろ考えてみるのは面白いですね。

  2. >政治制度は穴だらけなのでいろいろ考えてみるのは面白いですね。

    →そうですね。非合理的な市場ほど儲けやすいのと似てます・・・。

  3. 市民からランダムに選ばれた人が、公益に関するある種のジャッジメントを行うってのは、裁判員制度に似てますね。
    別に選挙でなくても、裁判員制度を刑法ではなく、民法に広げれば、結構実現可能かも。
    たとえば、著作権の保護期間は何年が妥当なのかとか。時効は何年が妥当かとか。

    • どこまで市民の声を入れるかというのは、難しいところですね。例えば著作権の保護期間はある程度計算で決めるべきことかと思います。まさに裁判員制度の論点と同じです。

  4. 統計の人がまず思いつくのは母集団ごとに投票率の逆数を掛けて集計する方法です。しかしこれだと母集団の区切りに恣意性が残るので難しい。その点、ランダム選挙は望ましいように思います。しかし、後段のスピーチなどを聞かせる段は二大政党制を前提としていそうですね。日本で、全ての党に平等に時間をあげたら、幸福実現党とかが案外強そうです(笑)。

    • >後段のスピーチなどを聞かせる段は二大政党制を前提としていそうですね。

      全くそうですね。しかしこういう仕組みだと政党というのはかなり弱体化しそうです。

      >日本で、全ての党に平等に時間をあげたら、幸福実現党とかが案外強そうです(笑)。

      いや恐ろしいw。

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