トヨタの話がずっと話題になっていたが、GMの新しいテレビ広告が注目を集めている。
Fair Game – At G.M., Repaying Taxpayers With Their Own Cash
広告の中でCEOは、GMが政府からの借金を利子付きで本来の期限より大幅に早く返済したと宣言している。これによって、世間の批判を和らげ、新しく生まれ変わったイメージを打ち出している。問題は、その借金の返済が本当の返済とは呼べないことだ。
the money G.M. used to repay its bailout loan had come from a taxpayer-financed escrow account held for the automaker at the Treasury.
GMは確かにTARP (Troubled Asset Relief Program)からの借入金を返済したわけだが、なんとその原資はやはり税金が原資である財務省のエスクローアカウントだという。要するに政府にお金を返したのではなく、借り換えしただけなのだ。
It’s certainly understandable that G.M. would want to spin its repayment as proof of improving operations. But Mr. Grassley said he was troubled that the Treasury went along with the public relations campaign and didn’t spell out how the loan was retired.
特に問題視されているのはGMというよりも財務省だ。財務省はTARPの返済が順調に進んでいるというイメージを作るインセンティブがあり、GMが非常に誤解を招くキャンペーンを行うのを黙認しているためだ。
“Much of it will never be repaid,” Mr. Grassley added. “The Congressional Budget Office estimates that taxpayers will lose around $30 billion on G.M.”
実際には、納税者はGMで300億ドルを失うと予測されている。