(一部には)有名なウェブコミックであるPHD (Piled Higher & Deeper) Comicから。マスコミの出してくる世論調査をネタにしているが、実際どれも重要だ:
PHD Comics: 63% of internet readers will like this comic via Aleks Jakulin
特に三つ目で挙げられているインターネットを用いた調査は増える一方だ。コストが掛からないのが一番の理由だろう。しかし、ランダムサンプリングに近いことが可能な従来な調査に比べ、ネットを利用する場合には回答者が調査側にコントロールできない形で偏ってしまうため、一体何を測っているのかもよく分からない。もちろん従来の世論調査でも設問の作り方で結果をいくらでも左右できるという話はある。しかし、マスメディアの数字の扱いにはより慎重になる必要があるだろう。
そういや、Darrell Huff の How to lie with statistics というクラシックがありましたね。あれ、だいぶ古いから、文中使われている例も結構年季はいってますけど、メディア報道にある数字やそれに反応しての読者コメをひろっていると、ああいった一般書がいまだに価値を失っているようには思えないです。
(ところでPHD大好きです。大学院生の悲哀を扱ったコミックがやめられません(笑))。
まあネタをネタと分かった上で、関連するトピックを持ってくる踏み台にするのはいいんですが、真面目に取り合っちゃいけない数字の一人歩きは困りものです。
おかしな統計にいちいち突っ込むブログとかあってもいいなぁと思います。
PHDいいですよね。実は私はxkcdの方が好きだったりしますが。geekyだからかな(笑)。
>おかしな統計にいちいち突っ込むブログ
考えときます(笑)。ネタはいくらでもありそうだけど、書くのは結構大変そうです。
私が教えている統計入門のクラスでは、How to lie with statistics? を副読本にして、付加的な単位を希望する人に課題として読ませています。学生に、マスメディアのおかしな統計の使い方の例を見つけさせたところ、ある生徒が見つけてきたのがこのサイト:http://www.newsweek.com/id/222768 。
Slide の8ページ目を見ると、中国人が株式投資をしている割合が米国人に比べて極端に高いですが、これはインターネット調査であることが一つの原因で、中国でinternet literateな人が高所得者に偏っているからでしょう。(確かに中国人は株が大好きだけどw)
クラスで学生におかしな統計を探させて、ブログやWikiに書かせるようにすると比較的簡単に運用できるかもしれませんね。
ネット調査はどれもおかしいので、課題としては簡単過ぎるかもしれないですがw。