顕示選好(revealed preference)というのは消費者の行動からその消費者の好み=選好を捉えるという考え方だ。エコバッグをもって車でスーパーに行く人がエコとは言えないのと同じだ。
Sub Specie Æternitatis via The Big Questions
温暖化対策でノーベル賞を受賞したアル・ゴアに関する小さなニュースがある:
Former Vice President Al Gore and his wife, Tipper, have added a Montecito-area property to their real estate holdings, reports the Montecito Journal.
ゴア夫妻がカリフォルニアのモンテシートに900万ドル近い豪邸を購入したと言うこと。まあ有名人が高級住宅街に家を買うというつまらないローカルニュースだ。
So its minimum elevation above sea level is 0 feet, while its overall elevation is variously reported at 50ft and 180ft.
しかし、このモンテシートはかなり標高の低い地域で大体50フィートから180フィートしかないということだ。これはアル・ゴアと彼の主張にとって都合が悪い。
The elevation of San Francisco is variously reported at 52ft up to high of 925ft.
「不都合な真実」などで温暖化によって水没する危険があるとされたサンフランシスコは52フィートから925フィートで、モンテシートよりもかなり高い。もしサンフランシスコに水没の危険があるなら彼の新邸宅は確実に沈むはずだ。
もしこれが本当なら、温暖化による海水面が上昇すると彼が本当に信じていると考えるのは難しくなる。誰も藻屑と消える運命にある家に900万ドルを投じるはずが無い。
Please note that this is far stronger evidence of Mr. Gore’s lack of sincerity than his willingness to engage in a very carbon-intensive life-style of multiple mansions, private jets, and the like.
複数の家を所有したり、プライベートジェットに乗ったりすることへの批判よりも遥かに強力な批判となる。何故なら、個人で努力しても意味がないと論じることやプライベートジェットは効率的な啓蒙活動に必要だと論じることもできるのに対して、個人資産の購入は彼にとって損にしかならないからだ。
唯一考えられるまともな(?)正当化は、自分が温暖化対策に奔走するというコミットメントとしてというものだが、それなら大々的に発表するだろう。
このことと実際に温暖化は存在するかとは関係ないし、対策の必要性がなくなるわけでもないが、彼は(善悪は別として)話をかなり誇張と考えるのが妥当なように思える。