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理系のための会話の楽しみ方

昨日Twitterで、結論のない(主に女性の)会話の話題が出て面白かったが(この辺)、関連するDilbertコミックがあった:

Dilbert comic strip for 12/23/2009 from the official Dilbert comic strips archive

Dilbert.com

You’ve made a number of inaccurate statements during the course of this date.

デートに限らず不正確で内容のない発言というのは多い。適当に相槌をうちながら、結論が出てくるまでの時間を数えていると面白い。結論が出てこない(!)こともある。伝えることがないなら他人の時間を使うなと言いたくもなるがぐっとこらえよう。

II don’t want to break the romantic mood, so I’ll send you and e-mail with links that you can review on your own time.

しかしDilbertもそれをそのまま批判するとうまくいかないことを学んだようでそれをメールで伝えるというが、それもやはりうまくいかないというおちだ。これは日本人が思う典型的な理系思考だ(MBTIのINTJ的というほうが正確かもしれない)。

でもよく考えると意味のない会話をする理由もない。もし無意識に無意味な会話をしているとしてもそんな習性が残る理由が(進化論的に)ない。よって一見意味がなさそうな会話にも機能があるはずであり、それは相手のスクリーニングだ。

その内容についてはここでは取り上げないが(参考:レイプのパターンを考えるクリーピー)、意味のない会話と切り捨てず、どういうメカニズムが動いているのかを考えれば理系頭の人にも楽しめるはずだ。Dilbertもまたその場では相手が如何に意味のない会話しているかを解説しないことで、その一歩を踏み出している。次はメールで指摘するとは言わないだろう。相手の行動に説明がつかなければモデルを修正し次の会話=実験に臨めばいいのだ。

理系のための会話の楽しみ方」への6件のフィードバック

  1. 女性の話は、話すという行為に意味があって、相手に内容や結論をいかに伝えるかを考えるのは二の次なのではないでしょうか。
    おそらく女性の話は世界中どこでもそうですが、日本人の話し方に結論が見えないということを、私の先生は何かの本で見たとおっしゃっていました。
    欧米:A → B(出だしがあって結論がある)
    日本:A ∞ 結論なし(出だしはあるがぐるぐる迷宮入りして結局結論が出て来ない)
    ロシア:A B(出だしがあって結論に飛ぶ)
    だそうです。
    ロシアに関してはさっぱり分かりませんが、日本と欧米はなんとなく、感覚的でしかないですが、分かる気がします。

  2. 大学院時代の知り合いに、Rionさんの指摘している、女性の意味のない会話の進化論的メカニズムの存在自体を理解し、その効用を僕にとつとつと諭してくる男がいました。

    当然ながら、彼も女と縁のない男でした(笑)。

    経済学を知り尽くしているはずなのに、自分自身は実際の社会では必ずしも経済学的な勝者ではない、経済学者みたいなものなのでしょうか。

  3. 理系/文系で人を分けるならば「文系×文系」、「理系×理系」、「理系×文系」の3種類の会話が存在します。明らかに上手くいっていないのは「理系×文系」、特に「理系男子×文系女子」の会話であることに異論はありません。しかし、最近気づいたのは、どうやら「理系×理系」のコミュニケーションは「文系×文系」のコミュニケーションよりうまくいっているということです。いわゆる「文系×文系」の会話では、会話内容の背後まで探って相手を理解することに努める反面、相手が自分を理解することも求めるので、認識齟齬が起こった場合のトラブルが大きく、それを明示的に解決することも難しい。その点「理系×理系」の会話では、表現された内容以外に仮定をあまり置かないので、トラブルが発生しにくいと思っています。つまり、実は理系の方がコミュニケーションスキルが高いのではないか、と。

    以上、理系サイドからの反論でした(笑)。

  4. Marikoさん:
    >女性の話は、話すという行為に意味があって、相手に内容や結論をいかに伝えるかを考えるのは二の次なのではないでしょうか。

    いや、そんな他人事のようにw。面白いのは明らかに伝える内容が全く存在しないケースがあることでしょう。例えば、”Hey do I look fat?”みたいな質問。明らかに何も情報を求めていない。

    >日本人の話し方に結論が見えないという

    これは言語の問題なのかなぁ。なるべくわかりやすくしゃべるように努めております。

    毒之助さん:
    >女性の意味のない会話の進化論的メカニズムの存在自体を理解し、その効用を僕にとつとつと諭してくる男がいました。

    まあこんなの論じているだけじゃ何も起きませんからね(笑)。実践あるのみですねー。

    >自分自身は実際の社会では必ずしも経済学的な勝者ではない、経済学者みたいなものなのでしょうか。

    一般的に解が存在するとかその解がどんな性質を持つかを知っているのと、具体例が与えられたときに解を素早く見つけるってのは違う能力ですからね。

    Willyさん:
    >しかし、最近気づいたのは、どうやら「理系×理系」のコミュニケーションは「文系×文系」のコミュニケーションよりうまくいっているということです。

    その通りですね。理系はパレート最適な点をtruth-tellingを前提に最初から狙いにいくので、込み入った内容でなければすぐにかたがつくイメージがあります。

    >いわゆる「文系×文系」の会話では、会話内容の背後まで探って相手を理解することに努める反面、相手が自分を理解することも求めるので、認識齟齬が起こった場合のトラブルが大きく、それを明示的に解決することも難しい。

    その通りなんですが、それを指摘すると心ない人間として糾弾される危険が。。。というかされた記憶がw。

    >その点「理系×理系」の会話では、表現された内容以外に仮定をあまり置かないので、トラブルが発生しにくいと思っています。つまり、実は理系の方がコミュニケーションスキルが高いのではないか、と。

    いやほんと。あまり利害関係の強くない間柄であれば理系式会話でみんあハッピーだと思います。

    >以上、理系サイドからの反論でした(笑)。

    理系とか呼ばれていたころが懐かしいw。

  5. Marikoさんとのやりとりにもありますが、結論が無い事自体よりも、結論を求めない姿勢がネックなんですよね。うちなどはINTPなので、結論が今すぐに出せる話と言うのはそんなに面白くないのだと思っています(笑)

    背景にあるメカニズムを考えれば理系頭でも楽しい、と言うのはそのとおりだと思います。この件に限らず、一見退屈なものなら何でも。

  6. アシュリーさん:

    >Marikoさんとのやりとりにもありますが、結論が無い事自体よりも、結論を求めない姿勢がネックなんですよね。

    いやほんと。昔はいちいち頭を悩ませたものです。。。

    >うちなどはINTPなので、結論が今すぐに出せる話と言うのはそんなに面白くないのだと思っています(笑)

    私はENTPかなぁ。議論好きなので論旨の見えない会話はいらいらします。。。

    >背景にあるメカニズムを考えれば理系頭でも楽しい、と言うのはそのとおりだと思います。この件に限らず、一見退屈なものなら何でも。

    これはMBTI的にはTPの人には当てはまりそうですね。「理系」だったころから随分と経ちましたが「理系頭」が治る見込みはありません(笑)。

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