公約を守らない政治家

政治家が公約を守らないのは世界中どこでもあることだが、どうやったら約束を守らせることができるだろうか。

Overcoming Bias : Unwanted Politicians

約束を破るというのは何も政治にだけ存在するわけではない。ビジネスでも当然約束ぐらいはする。そしてその遵守は司法制度によって担保されている。破ればペナルティがあるから約束は守られるということだ。では何故同じ仕組みが政治家には適用されないのか。

“I promise that, if elected, I will do X, Y, and Z.  But I don’t just make promises; I show you I am committed to keeping my promises.  My word isn’t my only bond; my house is also my bond.

別に国がそれを強制しなくても、政治家個人が自分の資産を担保にしてもよい。公約を守らなければ家を第三者に寄付するという契約を結べばよい。もし有権者が公約を守らせることに大きな価値を認めるのであれば、このような契約を第三者と結んだ政治家は選挙で優位に立てるはずだ。

“If elected, every month I will impanel a new random jury of voters in my district.  I will inform them in detail about my upcoming decisions, and will ask them for their choices.  Then I will just do what they say.

政策を事前に決めるのが困難なのであれば、陪審のような制度を作っても良い。何か決定する度に選挙民をランダムで選んで議論してもらいその結果を政治家が実行することにコミットする。これは政治家の裁量を縛るだけでなく、統計的には直接民主主義になるので政治家が国民の声をきかないといった批判に対する答えになりうる。

もちろん、間接民主制にはその存在意義があるのでこのような方法が社会的に望ましいとは限らないが、何も議論をしてもらう人を選挙民からランダムで選ぶ必要はない。例えば20代、30代の官僚からランダムで選ぶということもできる。もし私が政治家になるなら、いかにこの層から意見を集約できるか考えたいぐらいだ。

利益誘導や政治的圧力を防ぐ仕組みは必要になるが、法的なコミットメントまでいかなくても、毎回ランダムに人を集めて議論を行うそのプロセス・結果を公開し、実際にそれに従ったかを自ら公開する政治家ぐらいはいてもいい。

公約を守らない政治家” への10件のコメント

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  4. 是非このシステムを日本の政治で提案してもらいたいですね。公約=適当な約束、というのはもう、うんざりです。

    • これって新しい仕組みを作ることもなく、現在の制度で自発的にできるんですよね。

      どうしてこういう仕組みを自ら自分に課す政治家が現れ当選しないのかというのがポイントかもしれません。

  5.  議員は、国全体のために働くことが想定されていて、自分に投票してくれた人のために働くことが想定されていません(まさに「利益誘導や政治的圧力を防」がなければならないと考えられている……現状が利益誘導や政治的圧力を防ぐことに成功しているかはともかく)。
     「公約を守らなければ家を第三者に寄付するという契約」の相手方が国民全体であると解釈されるならばまだしも、自分に投票してくれた人との契約であると解釈されると(小選挙区制ではこの危険性がかなり高いでしょう)、公序良俗違反(民法90条)と裁判所は判断するかもしれません(詳しくは憲法・民法の専門家にお尋ねしないと分かりませんが、お尋ねしても見解が分かれそうだなあという気がします)。尤も、仮にこういう「契約」を掲げる立候補者がいたとしても、その契約の有効性を巡る裁判自体がなかなか提起されえないであろうと思いますが。
     仮にその「契約」が公序良俗違反で無効であっても、政治家が公約違反をした際に自発的に第三者に寄付することまで無効とされる訳ではないでしょう(「契約」が無効であるということの意味は、公約違反をした政治家が自発的に寄付しようとしない場合に、「契約」の相手方〔それが誰なのか非常に疑問なのですが〕が寄付を強制できる、ということがない、という意味でしょう)。しかし、自発的に第三者に寄付してもよいようなものを懸けた「契約」を果たして選挙民がコミットメントとして信用してくれるのか?という疑問はなお残ります。

    • 興味深いコメントありがとうございます。

      契約は信託会社のような第三者と行えば、公序良俗の問題にはならないように思います。政治家が個人として第三者と一定の行動をとらなかった場合に寄付を行うという契約を結ぶのは自由なように思えますがどうでしょうか。

      •  公約の内容が(特に小選挙区の場合)著しく特定の属性の者だけ利するものである場合は、どういう仕組みでも公序良俗違反の懸念は残ると思いますが、そこまで特定度合いが著しくない(子供手当て程度の公約なら公序良俗違反とされないでしょう)ものと仮定して。それなら契約の有効性は認められそうですね。ただ、「公約を守らなければ」の停止条件を、裁判で意味を持ちうる程度に明確にかつ選挙民に理解される程度に分かりやすく記述するのは、ちょっと面倒そうだな、という気はします。
         あとは、そういう細かな条件を提示する候補者と、従来のような「私/俺を信じろ」というタイプの候補者と、どちらが優位かということなんでしょうね。

      • 現状、そういう契約をする人がいないということは後者の「私・俺を信じろ」タイプの方を有権者が選ぶということなんでしょうかね…。少なくともそっちほうがモテそうですが(笑)。

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